胃の痛み

胃の痛みについて

胃は食道に続く袋状の器官で、身体の消化器官の中では最も拡張した部分で、その容量は1ℓ〜1.5ℓもあります。

まず、胃の働きについて見ていきましょう。

胃の働きとして1番イメージにつきやすいのは、食べたものを消化してくれるところだと思います。その中でも特にタンパク質の消化に役立ってくれます。

食べたものが胃の中に入ると、胃液というものが

胃粘膜にある、胃腺から分泌されます。

胃液には、主に塩酸(HCL)や、消化酵素(ペプシノゲンetc)、ムチン(粘液)が含まれます。

消化酵素とは消化に働く物質です。

これら胃液に含まれる物質の働きのメカニズムとして、塩酸(HCL)が、消化酵素に作用し、

ペプシノゲンがペプシンとなり、胃に流れて来た食べ物を消化する、この時、胃を始め、臓器や人間の身体はタンパク質で出来ますので、

胃そのものを傷つけたりすることが無いよう、

ムチンという粘液を出して、胃の内面を覆います。それにより、胃は粘液によって守られ、食べたものだけがペプシンの作用を受けて消化が行われていくことになります。また、大事になって来るのが、消化活動は副交感神経が優位になっている時(身体がリラックスしている時)に活発になりやすいということです。この副交感神経が優位な時にガストリンやセクレチンといった胃の働きを助けるホルモンが多く出され、胃の消化活動が活発に行われるのです。

逆に、交感神経が優位な時(体を活発に動かしたり、気持ちが緊張している時)には消化活動は抑制されます。

ではここで、なぜ消化活動を行なっているだけなのに胃の痛みが現れるのか?

原因は様々挙げられますが、ここでは大きく2つの原因についてお話しします。

1.食生活

まず、食生活ですが暴飲暴食や脂分の多い食べ物を多く摂取することで、消化に伴い胃酸の分泌が高まり、胃の中のph(酸塩基平衡)が酸性に傾き胃の粘膜を傷つけることにより、胃痛が発生します。

ストレス

ストレスで胃がキリキリするなんて経験をしたことありませんか?

人の身体はストレスを受けることによって自律神経の乱れに繋がります。自律神経は大きく交感神経と副交感神経に分けられ、胃や腸を始めとする多くの臓器はこの自律神経によって支配を受けます。ストレスを受けると交感神経が優位になり、身体はそのストレスを軽減させようと働きます。その際に働くホルモンの持つ作用により、胃では胃液の分泌が促進され、胃を守るムチン(粘液)の分泌が抑制されます。これが過度に続くと、タンパク質を消化する胃液が多く、胃を守る粘液が少ない為に、

胃そのものがダメージを負いやすくなります。

その結果、胃の一部に潰瘍が出来てしまう為、

ストレスが続くことによって胃潰瘍になる、という状態になってしまうのです。

その他にもヘリコバクター・ピロリ菌という細菌の感染の有無などもありますが、私生活の中で起こりやすいにはこの2つだと思います。

これらの原因により、急性に発症する心窩部痛(みぞおちあたりの痛み)や吐き気、食欲がないなどの症状が現れる急性胃炎や、胃炎がずっと続くことによる慢性胃炎、上記で説明した胃潰瘍、胃液によって酸性になった胃の中の食べ物が、食道に逆流することによって起こる逆流性食道炎(GERD)などになる可能性が出てきます。

そうならない為の予防として①暴飲暴食をしない。これは食べる量を減らしたり、油物を食べすぎず野菜などもバランスよく摂取することで胃にかかる負担を減らす為です。②定期的にストレスを発散する。ストレスを発散することで、自律神経が乱れることを抑え相対的に胃液の過剰分泌を防ぎます。

また、当院で行う胃の痛みに対する治療として、胃の痛みやムカムカ感、吐き気に対して効果的と言われる「足三里(あしさんり)や「内関(ないかん)」というツボに鍼灸を施したり、「按腹(あんぷく)」というお腹を直接指圧し調子を整える治療を行なっておりますので、ぜひ参考にしてみてください!

おうち時間が増えている今、ついつい食べすぎてしまうという方も

いらっしゃるのではないでしょうか?

少し外に散歩や走りに行く、部屋の掃除や模様替えをする、など今だからこそ楽しめることが

沢山あると思います!程よくストレスを発散させながら日々を過ごしていきましょう!

 

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投稿者プロフィール

百瀬来唯
百瀬来唯
【国家資格】はり師・きゅう師
【出身地】松本市
【趣味】洋服屋さん巡り・ドライブ
【好きなスポーツ】サッカー・バレー(観戦)

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