産後の不調について
ここでは、出産後に起こる体調不良などのトラブルについてご紹介します。
産後の女性の体は、非常に大きなダメージを受けています。
その理由としては
赤ちゃんがお腹の中にいることで、重力により骨盤周りの筋肉や
靭帯が引き伸ばされることで損傷を受けてしまうのです。
また女性の体では、妊娠中(後期)から出産後8週目まで
“リラキシン“というホルモンが分泌されます。
このリラキシンが分泌されると
骨盤や骨盤に関与する骨同士をつなぐ靭帯や関節が緩くなります。
これには理由があります。
リラキシンの作用により骨同士をつなぐ靭帯が緩むことで、骨盤を広げて
赤ちゃんが出てきやすくなるのです。
リラキシンは上述の通り出産後8週間分泌されます。
分泌が止まっても、リラキシンの影響で緩んだ骨盤はすぐには元に戻りません。
緩んだ靭帯や関節が完全に元の硬さに戻るには約6か月かかります。
この、緩んで開いたままの骨盤を出産後に放置すると、
正しい位置にないままの状態で6ヶ月後に固まることになります。
骨盤が開いていると、骨盤に支えられている腰に負担がかかって腰痛が現れたり、
骨盤自体や、その周りの筋肉の筋力低下により内臓を支えられなくなるため、
尿漏れや便秘、内臓下垂、子宮脱などに繋がります。
内臓下垂などが起きて血流やリンパの流れが悪くなると
漠然とした体調不良を起こすことになります。
またリラキシンの分泌が増えたことによるホルモンバランスの乱れによっても
めまいや頭痛、嘔気、食欲不振、肩こりなど様々な体調不良が起きてしまいます。
これらに対して、鍼灸治療を行うことで全身のバランスを整え、
産後の体調不良に効果をもたらす事が可能です。
また出産後2ヶ月から、骨盤が元の硬さに戻るまでの6ヶ月までの間に
産後骨盤矯正を受けていただくことで産後やそれ以降の体への負担を減らすことも可能です。
投稿者プロフィール
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【国家資格】はり師・きゅう師
【出身地】松本市
【趣味】音楽(ギター・サックス)・読書
【好きなスポーツ】水泳・ジョギング
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