腱鞘炎、ばね指について

 

「フライパンの使い過ぎで腱鞘炎に…。」

 

という話を聞いたことはありませんか?

 

手首の使い過ぎで腱鞘炎になったという方は多くいらっしゃいます。

 

何となく、料理をよくする方など手をよく使う方に多い手首の痛み、そんなイメージを持たれていると思います。

 

この腱鞘炎、実は指にもあるのですが皆さんはご存知でしたか?

 

指の腱鞘炎は手の全ての指で起こります。

 

多い順では、親指・中指・薬指・人差し指・小指、の順に起こりやすいとされています。

 

手首や手の曲げ伸ばしで使われる筋肉の腱は「腱鞘」と呼ばれるトンネル状の組織で覆われています。

 

腱のすぐ外側は「滑膜性腱鞘」と呼ばれる袋状の組織で覆われていて、これによりスムーズな動きが可能となっています。

 

その更に外側には「靭帯性腱鞘」という硬い組織があり、腱の固定に役立っています。

 

この靭帯性腱鞘と指を動かす筋肉の腱の間で起きた炎症が指の腱鞘炎です。

 

炎症が起きると腱鞘は腫れて厚くなります。そして腱鞘が厚くなった結果、腱がスムーズに腱鞘のトンネルの中を動けなくなり、引っかかるようになります。

 

この時に指の曲げ伸ばしを行うと、指の付け根で腱が引っかかるため指を曲げた状態のまま伸ばせなくなるようになり、そこから力を入れるとバネが跳ねるようにカックンと伸びるような状態になったり、もしくは、伸びたままの指が急に曲がる状態になったりします。

 

この現象がバネのように見えることから、この指に起きた腱鞘炎を「ばね指」といいます。

 

ばね指は中年以降の女性や1~2歳の子供に多く起きます。

 

成人の場合、手の使い過ぎなどで多く発生し、子供の場合では先天的なものが多いとされています。

 

成人のばね指の場合は、手の使い過ぎに注意し安静にすることが治療に繋がります。場合によりステロイド注射や、改善が見られない場合は手術を行うこともあります。

 

子供の場合では自然に治る可能性を考え4~5歳まで様子をみるのが一般的です。

 

ばね指の治療では鍼灸治療も有効です。

 

ばね指でお困りの方がいらっしゃいましたらご相談ください。

いいねしていただけると励みになります!!

投稿者プロフィール

深澤春樹
深澤春樹
【国家資格】はり師・きゅう師
【出身地】松本市
【趣味】音楽(ギター・サックス)・読書
【好きなスポーツ】水泳・ジョギング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

前の記事

手首・指の捻挫

次の記事

靭帯損傷とは?