ドアノブを回すと痛い!? TFCC損傷とは?

 

TFCC損傷とは、「三角線維軟骨複合体損傷」の略になります。

TFCCとは、腕の骨(尺骨や橈骨)と手指の骨(手根骨)の間に存在する軟部組織の総称で

関節円板である三角線維軟骨(TFC)と周囲の靭帯により構成され、

遠位橈尺関節の安定化と、手関節への圧力に対するクッションとして働きます。

 

【発症の原因】

転倒して手をつくような外傷や

テニスやバトミントン、野球などのスポーツに関連して発症することが多いです。

重いものなどを無理して持っていたり、使用し続けることで

TFCC損傷が引き起こされることがあります。

 

また、加齢に伴って靭帯や軟骨が損傷を受けることで発症することもあります。

 

【症状】

腕をひねったり手首を小指側に曲げたりすると、手首に痛みが生じます。

ドアノブを回したり、車のカギを回したりする動作でも痛みが誘発されます。

特に手首の中でも、「尺骨茎状突起」と呼ばれる小指側にあたる場所に

局所的に痛みが生じるのが特徴です。

 

【診断】

TFCC損傷は軟骨の損傷であるため

通常のレントゲン写真では明らかな障害を指摘することができません。

ただし、「尺骨突き上げ症候群」という病気の併発が疑われる場合には

レントゲン撮影により

骨の並び方の異常(尺骨が橈骨より長い)を確認します。

尺骨茎状突起の剥離骨折がないか、その他の類似疾患との鑑別も行います。

 

また、手の平を開いた状態で手首を小指側に傾け矢印の方向に圧をかけ、手関節の尺側(小指側)に

痛みがでるかを確認する「TFCCストレステスト」などで検査していきます。

 

 

 

【治療】

初期治療としてはサポーターやギプスによる固定などの局所の安静や消炎鎮痛剤の投与が行われます。

2~3か月の保存療法でなかなか効果がでてこないときは、手術療法が検討されます。

 

【当院での治療方法】

当院では、鍼やお灸、手技を合わせて治療をしていきます。

鍼はちょっと緊張するという方も

干渉波や超音波を使った電気治療を行うことができます。

痛みが強い場合は、ギプスに似た素材で固定を作り、損傷部位を固定します。

痛みを感じたら、無理をせず安静に。

しかし部活の練習や仕事で手首を使わないわけにはいかない、、、

鍼灸治療や手技を行うことで、痛む局所の炎症を減らしていくことができます。

 

お困りの際は、お気軽にご相談下さい。

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